制御工学を勉強中
数ヶ月前から制御工学を勉強しています。
理由は色々あるのですが、「電子工作に応用できたら面白そう」というのが理由の1つです。
いくつか関連書籍を読んだのですが、その中で「はじめての制御工学」という本がとても良かったので今回紹介いたします。
制御工学とは?
Wikipediaによると、
制御工学(せいぎょこうがく、英:control engineering)とは、入力および出力を持つシステムにおいて、その(状態変数ないし)出力を自由に制御する方法全般にかかわる学問分野を指す。主にフィードバック制御を対象にした工学である。
Wikipedia – 制御工学 より
つまるところ、「何かをコントロールすること」を考える学問です。
その適用範囲は、機械、電気、化学をはじめ多岐に渡ります。
この本のおすすめポイント
高校数学の知識で読める
「制御工学」というとかなり難しいイメージがあったのですが、この本は高校数学の知識(微積分、三角関数、対数など)があれば読めるように書かれています。
もちろんそれ以外の数学の知識(ラプラス変換、複素数平面など)も制御工学では必要になりますが、それらは本書の中で学ぶことが出来ます。
数式の解説が丁寧
本書のような理工書において、数式はどうしても必要になります。
ただ、数式は普通の文章に比べてページのスペースを取るので、途中式などは省略されがちです。
しかし本書では、式変形の過程も丁寧に解説してくれます。
その上、数式や値の意味、さらには定理の証明まで掲載されているので、1行1行読みながら理解を深められます(個人的には「ナイキストの安定判別法」の証明が付録でガッツリ掲載されていたのがありがたかったです)。
演習問題の解説が充実している
どれだけ分かりやすい説明でも、自分の手を動かさなければ知識は身につかないと思います。
本書では章末に演習問題があり、それを解くことで学んだ知識を再確認出来ます。
これだけなら普通の理工書ですが、演習問題の解説が充実しているのも本書の良いところだと思います。
演習問題を解いた上で丁寧な解説を読むことで、自分が何を理解していて何を理解していないかを確認することが出来ます。
この本を薦めたい人
高校数学の知識があり、初めて制御工学を学ぶ人全員にオススメしたいです。
学生はもちろんのこと、私のように社会人になってから制御工学を学ぶ人も、高校数学の知識を復習しながら読めると思います。
良かったらKindleのためし読みや書店でのぞいてみて下さい。
↓Kindle
↓単行本
続編もオススメ
本書を読み終わって、現在は続編の「はじめての現代制御理論」を読んでいます。
現代制御では、数学の知識として行列が必要になりますが、こちらも本の中で丁寧に解説されています。
学生時代に行列が苦手だった私でも理解できる説明なので助かっています。
「はじめての制御工学」を読み終わった方は、こちらも読んでみて下さい。
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