アウトドアの度に思い出す
最近よくデイキャンプに行きます。
どんなに気軽に出来るデイキャンプでもやはりゴミは出ます。
飲み食いした後の包装や、落としてしまった食べカスなど。
デイキャンプに限らずアウトドアの後片付けをしている最中に、いつも思い出す小学校の校長先生の話があります。
「もう一つだけゴミを持ち帰る」
たしか私が小学校1~2年生のとき、全校遠足直前の朝礼での話だったと思います。
おぼろげな記憶ですが、こんな話でした。
ある年の遠足でのことです。
お昼ごはんを食べ終わって、皆で片付けをしていました。とある女の子が、目の前のゴミを拾わずに通り過ぎてしまいました。
校長先生は『どうしてこのゴミを拾わないの?』と聞きました。
女の子は答えます。『だってこのゴミは私が出したものじゃないもん』 と。この子の『自分のものでないゴミを片付けたくない気持ち』はよく分かります。
しかし、自分のゴミだけ片付けていては、広場は自分が来る前と同じです。
自分のゴミに加えてもう一つだけゴミを拾えば、自分が来る前よりも広場はキレイになります。
皆が余分にゴミを拾えば、広場のゴミはゼロになります。今度の遠足では、自分のゴミだけでなくもう一つだけゴミを持ち帰りましょう。
大筋はこんな話でした。
その後の遠足
遠足当日。
お弁当とおやつを食べ終わった後は、片付けの時間です。
校長先生の話を覚えていた皆は、自分のゴミを片付けた後、他のゴミを探し始めました。
「僕は3個ゴミを拾った」、「私は5個だ」と拾ったゴミの数を競い始めました子もいました。
私もそのうちの一人です(笑)。
今思い返すと、あの日の遠足で使った広場は、私達が訪れる前よりもキレイになったことでしょう。
あれだけの人数で、自分達のものでないゴミを拾っていたのですから。
校長先生、お見事です!
具体的な行動
「自分が来る前よりもキレイにしよう」という呼びかけは、よく耳にします。
もちろんこれは正しいマナーですので、否定するつもりはありません。
しかし、少し具体性にかける言葉だとも思います。
正直に言えば他人が出したゴミなんて、拾いたいものではありません。
同じゴミでも自分のものより汚く感じますし、片付けをしない人の尻拭いをしているようで癪に障ります。
「自分が来る前よりもキレイにしよう」という言葉だけでは、他人のゴミまで片付けようという意識が持てないかもしれません。
そこで私は、あの時の校長先生の言葉を思い出して、自分のゴミの片づけが終わったら「もう一つだけゴミを拾おう」と自分に呼びかけます。
どうせゴミ拾いをしているのだから、あと1つや2つゴミを拾うなんて大した労力じゃありません。
気分と荷物に余裕があるときは、そのままたくさんゴミを拾うこともあります。
きっと私と同じように他人のゴミを拾っている人は他にもいるはずです。
皆が少しずつ他人のゴミを拾えばその場所は少しずつキレイになっていくでしょう。
これを読んで下さっているあなたが、同じようにもう一つだけゴミを拾ってくれている仲間であればとても嬉しいです。
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